琴古流尺八 吉村蒿盟 薫習庵ブログ

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最近、私のところでは「薫習」がちょっとしたマイブームです。

先々週のレッスンのとき、待機中に仏教書を読んでいたジェシー逅盟が、「薫習」が出てきたけれど、薫習庵の薫習はこれのことですか? と言うので、そうですよ、と答えました。

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私は、仏教を勉強した訳ではないのですが、昔たまたま唯識仏教の本の中にこの言葉を見つけて、良い言葉だなと印象に残っていましたので、師範免状をいただいた折にレッスン活動の愛称として「薫習庵(くんじゅあん)」と名付けたのでした。

そのため、出典からの引用の関係で「くんしゅうあん」ではなく「くんじゅあん」と拗濁音になっているのです。

つい先日の話ですが、生駒市でありました吉田興三郎先生の演奏会のとき、打ち上げ会場に向かう道すがら、背の高いお弟子さん(その日は宇治巡りをとても上手に演奏された方)が、私に「吉村先生のところの薫習庵の由来はどこからでしょうか?」と質問したので、「唯識仏教の本の中で見つけた言葉ですよ。」と答えました。
彼は、「やはりそうでしたか。実は私が知っている京都の香屋さんに「薫習館」というところがあるもので、ひょっとして出典は同じなのかなあと思っていたのです。」とのことでした。

普段まず耳にするような言葉ではない言葉だけに、立て続けに出会えて、何だか嬉しい思いがしております。

ちなみに、「薫習館」でネット検索してみたら、確かにありました!
「香老舗 松栄堂  薫習館」
しかもとても大きな香の専門店でした。
中には、和風のミニホールもあるようで、薫習繋がりで縁があれば、尺八の演奏をしてみたいなあ、などとふと思いを巡らせてしまいました。

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今度、京都に行くとき一度訪ねてみたいと思います。



「ジェシー逅盟尺八ライブ」が、いよいよ今週の土曜日になりました。

今回の場所は、浄住寺という大きなお寺です。
紅葉がとても綺麗なところなのですが、去年の台風で大きな被害を受けたため、現在復興に向けて頑張っておられるところです。

私は、四季の眺の練習に日々取り組んでおります。
九州系地歌の重厚な歌と三絃にどのように関わっていけるのか楽しみにしております。

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九州系地歌三絃の水田光世先生をゲストに迎えて、邦楽のひとときを楽しみたいと思います。

私は、「四季の眺」を演奏します。

ジェシー逅盟尺八ライブ
2019年5月25日(日)午後2時開演
葉室山 浄住寺(じょうじゅうじ)
入場料 2000円

皆さまのお越しをお待ち申し上げます。

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この写真は、2年前の演奏のときのものです。
紅葉が綺麗です。

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令和元年5月18日、興祥会箏曲演奏会は、ほぼ満席の中、大盛会に終わりました。

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若くて元気な沢山のお弟子さん達とベテランの方達に囲まれている吉田興三郎先生、節子先生は立派だなと思いました。

全員が一丸となって会を盛り上げていこうという気概を感じれる会は素晴らしいです。一朝一夕に出来上がるものではありませんから、両先生の普段からの取り組みの賜物であると思いました。

私は、「初鶯」と、終曲の「尾上の松」を演奏しました。

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「初鶯」は、本当に久しぶりに吹きました。息の合ったお弟子さん同士のペアで、私も学生当時を思い出しながら楽しく吹きました。
尺八は、予定通りニュー森羅を使いました。先日の記事に書いた通り、まだまだ漆が落ち着いていない上での演奏ですので、まだまだ本来のポテンシャルは出ておりませんので、楽器に体重を乗せるのは無理ですが将来性はしっかりと感じれましたので、これからの吹き込みでどう変化して行くのかすごく楽しみです。

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尾上の松は、1尺9寸管が指定でしたので、三浦琴童管を使いました。
この尺八はおよそ100年前の作品ですので、十分にこなれて完成されてきた名管です。私の意思を全部受け止めてくれて表現してくれるので、吉田先生ご夫妻の素晴らしい演奏に私も体重を乗せて存分に楽しみながら演奏することが出来たように思いました。

本当に楽しいひとときでした。

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この写真は、会場の生駒市コミュニティセンターの道向かいのビルの玄関前に咲いていた薔薇です。
行きの道すがら思わず撮りました。(23mm単焦点レンズです。)

いよいよ明日となりました。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。


吉田興三郎先生のご社中「興祥会 箏曲演奏会」の御案内です。(吉田の「吉」は「土に口」下が長い「吉」です。)

令和元年5月18日(土曜日)午後1時30分開演

生駒市立コミュニティセンター・文化ホール

私は、「初鶯」「尾上の松」を演奏します。

お時間のある方お越しをお待ち申し上げます。

チケット預かっております。


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もう随分と長く尺八と付き合ってきましたので、科学的な根拠は何もありませんが、経験則で私なりに漆の硬さの変化と音色については、私なりの定説を持っています。

先ずは、「漆は塗ってから何十年も掛かって段々と金属の様に硬くなっていく。」ということですが、これは何かの本で読んだので私の説ではありませんが私もその通りだと思います。
ですので何十年も吹き込まれた尺八は漆だけのことではありませんが音色や響きに深みが出てくるのだと思います。

塗ったばかりの漆の硬さの変化については、次の資料を見つけました。

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見ていただくとわかると思うのですが、漆の塗り立てでは、卓球台の上にラバーコーティングしているようなものでまだまだ本来の状態にはなっていませんから、尺八の場合でもこういう状態で評価してしまうのは正当な評価ではないかもしれないですね。部分的に不安定なところがあったとしても、吹き込むことで解決する場合もありますし、ピッチバランスの関係で生じている部分もありますから、見極めが難しいところです。要はすぐに答えを出さないことが大事なことです。

上の表では、塗布後90日までの硬度変化のグラフですが、尺八の音色に関してはそこから先の微々たる変化が気になるところというか、大事なのだと思います。
とは言ってもそれを数値化して根拠に裏打ちされた話はできませんので、ここから先は私の全くの私見というか妄想みたいなものですから、アホらしいと思う方は読み飛ばしてください。

これまでかなりの新管を吹いてきた経験から言いますと、漆が落ち着いて変化していく過程にはいくつかの段階があると思います。

第1段階は、1、2ヶ月です。
漆に弱い方にとっては、尺八を吹く以前の問題だと思います。被れてとんでもないことになります。
私は漆は大丈夫なので、漆プンプン状態から吹き込むことができます。漆は空気中の湿気で乾いて硬くなると聞いてますので、吹き込むことが一番です、湿気と音楽振動を与えるのがいいように思います。
音移りなどで最初は不安定だったところなどが滑らかに繋がるようになる大事な時期だと思います。

第2段階は、1年です。
新管を吹いているとわかるのですが、あるとき急に息が一段深く入るように感じる時期があります。音に艶が出て楽器との距離感が短くなったように感じるのです。漆がしっかりと固まったのかもしれないですね。
それが大体約1年です。
毎日しっかりと吹き込んでる場合には、それが約10ヶ月に縮まります。

第3段階は、5年です。
毎日吹き込むことで変化していくのは楽器だけではありません、吹き手の方も自然に楽器に合わせて変化していってると思います。
その結果、漆も完璧に固まって竹に脂も染み込んで楽器の振動にも馴染みが出て、吹き手と楽器の一体感が身に付くのが5年かなと思います。
自分の指先の延長に楽器がある感覚です。

一応、変化を感じるのはここまでですが、最初に書きましたようにそれ以後も徐々に硬さは増していくようですので、長く吹き込むことで良い尺八は更に深味を増していくのだと思います。


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